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平成13年度 全日本私立幼稚園連合会九州地区会 |
第17回教師研修大会 福岡大会 |
第14分科会 |
−問題提議要旨− |
「幼稚園におけるITの関わりについて考える」 |
平成13年8月21日 9:00〜14:10 |
実践報告 |
「パソコンによる伝達物の作成」 |
ひらばる幼稚園 園長 辰嶋 有佐
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実践報告 |
報告者 (社)福岡県私立幼稚園振興協会 ホームページ委員会
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メールシステムの活用 |
村上 順滋委員 (あかつき幼稚園)
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幼稚園や保育で役立つパソコンシステム |
塩川 陽一委員(白菊幼稚園)
牛島 武史委員(飯倉幼稚園) |
意見発表 |
報告者 (社)福岡県私立幼稚園振興協会 ホームページ委員会
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第三者による情報公開にみる問題点 |
西明 龍晃委員(愛光幼稚園)
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主 題 幼稚園からの情報発信について |
§主題設定の理由
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21世紀に入ってからの通信環境の広帯域、高速度化は、まさにブロードバンドと言う言葉が示す通り、多くの情報が高速の通信網を、瞬間に地球規模で駆け巡る次世代の様相を呈してきた。
もはや、情報を発信することは特別なことではなく、情報を受信することと同じように、時や場所を選ばず、誰でも、簡単に情報の発信者になりえるようになった。この変化の際立ったものは、携帯電話の多機能化と情報ツールとしての位置付けが、他に無いトラベリング・ツールとして確立されようとしているところにも現れている。iモードに代表される携帯電話のブラウザ機能は、その機動性をもって他の情報ツールを圧倒する可能性がある。
エンドユーザは、その環境や時間、場所に合わせてもっとも有利で、有効なルート選択して、情報をアクセスすることになるだろう。もはや、「情報の流通」を決定する要素は、テクニカルな側面ではなく、もっと情報そのものの本質に近づく事になるだろう。
一方、幼稚園は、決してこの傾向に無関心ではない。むしろ取り入れることに対して、事例や先例が少なく、対応の選択肢が不足しているだけである。本時の主題としては、多角的な幼稚園の情報発信を考察する。
また、パソコンの持つ性能が上がったことで可能になった技術をいかに取り込むか。そしてそれらを園行事に照らし合わせ、職員の負担軽減につながるかを、取組み例を元に報告する。 最後に情報化社会における反作用である「情報の嵐」について実際の問題点を含め、第三者が独自に公開した場合に発生するトラブルを、園児募集等の「情報のあり方」とともに問題を考察したい。 |
§研究の方法と道筋の例
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実践したひらばる幼稚園の辰嶋先生は、5月20日から「園長だより」を発行開始、7月現在で7号を数える。同時に6月30日からホームページ委員も加わり、ホームページ作成と運営サイト構築に入る。この時ドメインの取得を開始し、7月13日に取得完了しhttp://www.hirabaru.ed.jpは運用を開始した。これにより、独自メールアドレスが発行可能となった。7月29日には、辰嶋先生単独でホームページの作製と更新が行えるようになった。8月1日には、全体の体裁を整えるために、追加のホームページをアップした。
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§研究の結果
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実践報告は、既存媒体の「おたより」に加えて、「園長だより」という新しい情報発信を試み、さらにそれをホームページまで電子化する過程を、実際の幼稚園で取組んだ。
また、メールマガジンと呼ばれる電子メールを利用した情報発信が、保護者のニーズのひとつにある。より手軽でコストのかからない情報発信について、実践と考察を報告する。
パソコンの持つ基本的な性能はここ10年で劇的に向上した。幾つかの機能の中で、CD-Rによる楽曲の固定化は、多くの音楽を利用する行事の進行において有用な手立てである。これにより職員作業量が軽減でき、スムースな行事の運営が可能になり、経費の節減となるだろう。これについてテクニカルな解説を含めて報告する。
これらの事を踏まえて、導入した機材の多角的な利用を試み、総合的なインフラ整備について考えたい。
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§今後に残された問題点
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いかにホームページを更新していくかが辰嶋先生の課題であり、問題である。また、情報の公開による問題も見過ごせない、自園のホームページだけでなく、第三者、例えば育児サークルなどが独自に情報を公開していくことが現実に起きている。これらに対してどう取組むかが今後に残された大きな課題と言える。
コンピュータをはじめとした機器の活用について一側面だけでなく、多角的な利用をもって、普段は職員の有用な道具として活用しながら、同時に情報端末として活用しなければならない。
もはや、情報の送り手はその主体的な立場を失おうとしている。それにかわって情報の受け手は、多様な通信環境を背景に、自己に有用なものだけを選択するようになるだろう。これは既存の放送・・・マスコミ自体の再編成を大きく進める要素となっていくことが予想される。同時に乱立する情報源により「インフォメーション・ストーム/情報の嵐」と呼ばれる事態も懸念される。現実の問題として自園の情報が何処か違う場所で、取引され、利用されており、これは決して未来の話でもなければ、突然の事故でもない。明日、どこででも起こりうる問題である。
もはやインターネットやホームページは特別なものではないのかもしれない。それは、いかなる幼稚園といえども、自園情報がどのように流れているかを把握するために、常にリサーチを実施し、そして誤った情報に対抗する手段と同時に、保護者との情報の共有の場としても、常に自園から情報を発信することを余儀なくされることに現れているだろう。
第14分科会
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- 福岡県私立幼稚園振興協会 -
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